2022年03月10日 ~青磁~
-テーマを決めて「古伊万里」についてお勉強-
・古伊万里の豆知識 ~青磁~
<konabe_ruriのインスタグラムから一部転用>
■古伊万里
江戸時代の初めに日本で最初の磁器が
九州西部の肥前地方で生まれました
これを肥前磁器という
北前船に舶載された肥前磁器は
出荷港の名を取って伊万里焼と呼ばれる
江戸時代の伊万里焼は
古い伊万里「古伊万里」と呼ぶ
明治になり肥前地方に鉄道が走り
有田にも駅が出来ると
出荷地が「有田駅」へと替わり
「有田焼」と呼ばれるようになっていった
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肥前磁器を分類する場合
最も基本となるのは釉薬である
・釉が白く見えるものを「白磁」
・緑色や青く見えるものを「青磁」
・茶色やチョコレート色に見えるものを「鉄釉」
などと呼んでいる。それに加えて釉薬の下に
別の金属物質で文様を表したものを
「染付」や「辰砂」として区分
さらに釉の上に色絵具で文様を描き
再び焼いて文様を表したものを「色絵」と分類
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★本日の豆知識★
■青磁
青磁は釉中に含まれる1~2%の酸化第ニ鉄が
還元を受けて酸化第一鉄に変化し
青緑色を帯びたものである
中国では
11世紀末には青みの強い上質の青磁が作られた
[浙江省龍泉窯]
・12世紀➡青みの強い青磁
・14世紀➡緑色の青磁「天龍寺青磁」
朝鮮では
11世紀になると中国の青磁を母胎とした
と思われる青磁を完成させた
12世紀後半には白土・黒土の象嵌を加えた
象嵌青磁を始めたが15世紀以降は陶器に変質し
青磁は見られなくなる
肥前磁器は、1637年以前の"草創期"には
青磁を作った形跡は殆どない
1637年以降の窯になると
染付・白磁に次ぐ主要な種類として
多くの窯で焼かれている
青磁に文様を表す方法には
ヘラ彫り・線彫りなど陰刻が多いが
染付文様を施したものも早くから見られた
-九州陶磁文化館「古伊万里の見方」を参考-
この度掲載している写真は
今まで取り扱ったものを使用しております
今回はその中より
作行が違うものを何点かチョイスしてみました