2022年04月02日 ~五彩手~
-テーマを決めて「古伊万里」についてお勉強-
・古伊万里の豆知識 ~五彩手~
<konabe_ruriのインスタグラムから一部転用>
■古伊万里
江戸時代の初めに日本で最初の磁器が
九州西部の肥前地方で生まれました
これを肥前磁器という
北前船に舶載された肥前磁器は
出荷港の名を取って伊万里焼と呼ばれる
江戸時代の伊万里焼は
古い伊万里「古伊万里」と呼ぶ
明治になり肥前地方に鉄道が走り
有田にも駅が出来ると
出荷地が「有田駅」へと替わり
「有田焼」と呼ばれるようになっていった
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高火度で熔けるガラス質の釉薬の下に
絵付けしたもの(染付)に対して
釉薬の上に絵付けして
低火度で焼き付けるものを「色絵」と呼ぶ...
色絵というのは
あらかじめ釉薬をかけて焼いた器の釉上面に
色絵の文様をあらわしたもの
染付などの釉の下に文様を描く方法とは違い
釉の上に文様を描いて焼き付けたものである
釉上に、様々な色彩をほどこすことによって
数多くのスタイルが生み出され
年代により多彩な展開がみられる...
色絵は長く使われている間に
摩滅して消失したり、剥落しやすい...
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★本日の豆知識★
■五彩手(ごさいで)
色絵の技術は中国で始まり
肥前の場合1644〜47年の間に始まった
と考えられる...
朝鮮には色絵の技術がなかったため
朝鮮人陶工によって始まった肥前磁器に
当初色絵はなかった...
この始まりの段階から
色絵に2つの種類が有りました...
一つは明るい色調の赤.緑.黄の色絵具を用い
もう一つは緑.黄.青.紫など5色程度の色を用い
その輪郭線は黒で引いている
これを「五彩手」と呼ぶ...
この2種類の色絵表現法は
明末の中国景徳鎮窯の製品に見られたことから
同時に
景徳鎮窯から技術が入ったものと考えられる
-九州陶磁文化館「古伊万里の見方」を参考-
この度掲載している写真は
今まで取り扱ったものを使用しています
(一部在庫となっている商品も含む)
今回はその中より
何点かチョイスしてみました...